地震で崩壊のビル施工の中国企業幹部を逮捕 タイ、死者は47人に

大部俊哉
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 ミャンマー中部を震源とする地震で、隣国タイの首都バンコクで建設中の高層ビルが崩落した事案をめぐり、タイ捜査当局は19日、施工を担った中国国有企業幹部の中国人の男を逮捕したと発表した。外資企業の株式保有率に関する法律に違反した疑いがあるという。

 倒壊した33階建てビルの施工は中国国有企業「中鉄十局」と、タイの大手ゼネコン「イタリアン・タイ・デベロップメント」の共同事業体が請け負った。事故では47人が死亡し、47人が行方不明になっている。

 発表によると、逮捕されたのは中鉄十局の現地法人の幹部、チャン・チュアンリン容疑者。そのほか、タイ人幹部3人についても逮捕状が出ているという。

 タイ当局は国の安全基準を満たさない鉄筋が使われていた疑いについても捜査を進めている。震源地から約1千キロ離れたバンコクでは高層ビルの外壁が損傷するなどの被害が相次いだが、建物そのものが崩落する事故は、このビル以外に伝えられていない。

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この記事を書いた人
大部俊哉
マニラ支局長|東南アジア・太平洋担当
専門・関心分野
安全保障、国際政治、貧困問題