海自艦艇、中国支援のカンボジア基地に寄港 「開かれた港」アピール

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大部俊哉=シアヌークビル 畑宗太郎
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 中国の支援で拡張整備されたカンボジア南西部のリアム海軍基地に19日、日本の海上自衛隊の艦艇2隻が寄港した。寄港はカンボジア側が提案。中国が軍事利用するとの疑惑がくすぶる中、「開かれた港」だと印象づける狙いがある。

 寄港したのは掃海母艦「ぶんご」と掃海艦「えたじま」で、乗員は計190人。中東で国際合同訓練に参加した帰路で、親善交流を目的に22日まで停泊する。カンボジア側は、今月5日の拡張工事完了後、外国艦艇の入港は初めてとしている。

 19日の歓迎式典後、第3掃海隊司令の天野晋介1等海佐は「自由で開かれたインド太平洋のビジョンを広める上で、強いメッセージを実現できた」と述べた。リアム基地のミアン・サブーン副司令官は「両国の友好と団結がさらに促進されることを期待する」と応じた。

 リアム基地は南シナ海に通じるタイ湾の入り口に位置する軍事的要衝で、中国が拡張工事を支援する見返りに軍事利用する「密約」疑惑を欧米メディアが報じ、米国は中国軍の海外拠点化を警戒している。

 中国軍の艦船が停泊を続けて…

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この記事を書いた人
大部俊哉
マニラ支局長|東南アジア・太平洋担当
専門・関心分野
安全保障、国際政治、貧困問題
畑宗太郎
中国総局
専門・関心分野
中国の外交、安全保障、社会、東南アジア情勢