しぼんだ「並ばない万博」構想 デジタル敗戦から立ち上がるはずが

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西村宏治 岡純太郎
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 それは「敗戦の弁」と言えた。

 大阪・関西万博の誘致を進めた松井一郎・前大阪市長(61)の言葉だ。13日の開幕を前にした朝日新聞のインタビューで、こう言った。

 「僕も含めて、超高齢化社会の中で、日本人がデジタル技術に精通していなかった」

 コロナ禍で直面した日本の「デジタル敗戦」。万博はそれを乗り越える機会とするはずだった。会場やパビリオンに入るのは、スマートフォンなどを使った予約制の電子入場券で。買い物はすべてキャッシュレスで。そんな絵を描いた。

 ところが「わかりにくい」といった声が噴き出す。主催する日本国際博覧会協会は結局、紙の入場券も売り出した。掲げた予約制の「並ばない万博」は霧散し、いまや「予約なしでも楽しめます」と呼びかける。

 いったい何がまずかったのか。

■「スマホが動かへん」 ネッ…

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この記事を書いた人
西村宏治
経済部|関西経済
専門・関心分野
経済、ビジネス、国際関係
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