薬剤師は、調剤薬局のほか、病院、ドラッグストア、医薬品を取り扱う企業など、活躍の場が幅広くあります。人々の健康を守る仕事のやりがいに加え、安定した高収入を得られることや、医療職の中では夜勤が少なく比較的働きやすいことなどの魅力があります。一方で、医薬品は次々と開発されていることから、資格取得後も勉強を継続しなければならない大変さも伴います。薬剤師国家試験合格率が高い大学について、『就職力で選ぶ大学 2025』(朝日新聞出版)から紹介します。(写真=Getty Images)

国家試験を見据えた大学選びを

薬学部には4年制と6年制の学科がありますが、薬剤師国家試験の受験資格を得られるのは6年制の学科のみです。4年制の学科では、創薬科学の研究などを中心に学ぶことになります。
2024年に行われた「第109回薬剤師国家試験」において、全体の合格率は68.43%でした。薬学部で6年間学んでも、3割程度の学生は国家試験に合格できないという計算になります。そのような状況でも、合格率が80%を超える大学は27校、そのうち90%を超える大学は5校あります。薬剤師をめざして薬学部を受験する場合には、6年後の国家試験まで見据えて大学を選ぶことが大切です。

では、薬剤師国家試験の合格率ランキングを見ていきましょう。

薬剤師国家試験の合格率ランキング1位~7位

1位は名城大で、95.63%でした。近年、薬剤師国家試験の合格率が60%台を推移する中で、90%台の高い合格率をキープしています。

2位の山陽小野田市立山口東京理科大は、私立大の山口東京理科大が16年に公立化してできた大学です。薬学部は18年に西日本の公立大で初めて設置されたもので、今回が第1期生に当たります。

3位以下は、金沢大、広島大、北海道大、東京大、千葉大と難関の国立大が5校並びます。なお、国立大の薬学部の中には薬剤師の養成よりも創薬科学の研究に比重を置いている学部があります。例えば東京大の薬学部では1学年の定員80人のうち、72人が4年制の薬科学科、8人が6年制の薬学科という割り振りです。薬剤師国家試験合格を目指す学生数が少なく、新卒に限ると受験者・合格者ともに10人となっています。

 

表の見方

大学通信調べ。
・所管省庁の資料から集計。
・2024年1月~3月に実施された各国家試験の合格率。

 

(文=大学通信・雫 純平)

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【写真】【ランキング】合格率は7割以下 薬剤師国家試験合格率ランキング

薬剤師国家試験の合格率ランキング1位~7位
薬剤師国家試験の合格率ランキング1位~7位

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