「このままではインバウンドはブームで終わる」星野リゾートの危機感

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聞き手・三輪さち子
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 マスクを外し、人との距離も気にせずに旅行ができるようになってきた。外国人観光客も増えている。新型コロナに覆われたこの3年間を経て、「2019年の観光には戻らない」と語る星野リゾートの星野佳路代表に、これからの観光戦略を聞いた。

 ――コロナが感染症法の「5類」に移行するのにあわせて、従業員のマスク撤廃を決めました。判断の理由は何だったのですか。

 ホテル業界は身だしなみが大事で、ユニホーム、髪形、アクセサリーに至るまで、マニュアルがあります。マスクもその一つとして基準を持たざるを得ませんでした。

 このタイミングで決断しなければ、二度とチャンスはありません。合理的な経営判断をするかどうか、その姿勢が社員から問われています。

 ――重い決断だったんですね。

 重たいことです。私たちは、ハードではなく、社員の接客力を競争力にしてきた会社です。笑顔というのは接客には欠かせない条件だと思っています。

 ――批判的な意見も含め、話題になりました。

 これだけマスクにこだわって…

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この記事を書いた人
三輪さち子
政治部次長
専門・関心分野
政治とジェンダー、国内政治、安全保障
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    天野千尋
    (映画監督・脚本家)
    2023年5月14日14時0分 投稿
    【視点】

    コロナ以前、連休に出かけた記憶を振り返ると、楽しかった思い出よりも、引くほど混雑していて疲れ切った、ひたすら順番待ちで並んでいた等、ドンヨリした気分が先にきてしまう。 今年のゴールデンウィークも「遠出したい」とは思いつつ「どうせ混んでるし…

    …続きを読む