大国としての責任放棄、憎んだ米政界の重鎮 アーミテージ氏死去
元アメリカ総局長・立野純二
「世界は米国を略奪してきた」「日米同盟は不公平だ」とトランプ大統領はいう。そうした歴史に対する無知と、大国としての責任放棄を、最も憎む重鎮の一人だったのではないか。
13日死去した元国務副長官リチャード・アーミテージ氏の原点は、自ら従軍したベトナム戦争だった。自国の都合で撤退したニクソン政権に憤り、現地に残って友軍に協力し続けた。
レーガン政権で国防総省入りして以降、アジア政策への関与を深めた。太平洋から中東までをにらむ米軍展開の必須基盤として、日米安保体制の重みを早くから意識していたようだ。
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