「だけじゃない」ヤギさん除草 モグモグ、ふみふみが育む自然環境

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寺西哲生
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 人が機械などで草を刈る代わりに、ヤギに草を食べてもらう「ヤギ除草」が全国に広がり、環境に優しい除草法として定着してきている。ヤギが歩き回って草を食べることで、豊かな自然環境を育む効果もあるという。

 今月7日朝、岐阜県美濃加茂市の公園「さくら広場」に約35頭のヤギが放たれると、ヤギは斜面を駆け上がり、モグモグと草をはんでいた。

 ヤギ除草は、草を燃やさずに済むため二酸化炭素の排出が抑えられるほか、フンは肥料にもなる。また、ヤギは傾斜地を苦にせず、人の手による除草に比べて費用が削減できる効果もあり、全国に広がっている。

 さくら広場での作業を請け負う地元の農業生産法人フルージックの渡辺祥二さん(54)は「ヤギが歩き回って草を食べることで植生も豊かになります」と話す。

 さくら広場での除草は2011年に始まった。以前の広場は、外来種のセイタカアワダチソウなどが繁茂する場所になっていたが、ヤギ除草を始めてからは目立たなくなったという。

機械の草刈りと比べると…

 ヤギ除草の効果や維持管理方法を調査するため、美濃加茂市とフルージック、岐阜大応用生物科学部は13年に覚書を締結した。

 その後、同学部の八代田真人教授は5年をかけてある実験をした。

 市外の民間企業の敷地にある…

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この記事を書いた人
寺西哲生
岐阜東部支局長
専門・関心分野
多文化共生、働き方改革、教育