ロシア、北対協を「好ましくない組織」に指定か 日本外務省が抗議
ロシア最高検察庁は7日、日本の北方領土返還運動の団体を「好ましくない組織」に指定したと発表した。外務省ロシア課はこの団体が、運動を長年主導してきた独立行政法人「北方領土問題対策協会」(北対協)を指すとみて、7日付でロシア政府に抗議したという。北方領土関連の団体が指定されるのは3例目。
内閣府などが所管する北対協は元島民らによる「ビザなし渡航」や北方領土問題の啓発事業を実施してきた。北方領土問題について発信するイメージキャラクター「北方領土エリカちゃん」も運用している。
ロシア最高検は、団体が「『北方領土』の返還を求める日本の国民運動の後援者となっている」と主張。今後、ロシアが実効支配する北方領土を含め、ロシアでの活動が禁止されることになり、ウクライナ侵攻後にロシアが一方的に合意を破棄したビザなし渡航の再開は一層遠ざかる可能性がある。北対協の担当者は「事実確認中でコメントできない」としている。
ロシアはウクライナ侵攻後、米欧とともに経済制裁に参加した日本を「非友好国」に認定するなど圧力を強めている。元島民らでつくる「千島歯舞諸島居住者連盟」(千島連盟)や返還運動団体の「北方領土復帰期成同盟」(北方同盟)も「好ましくない組織」に指定された。
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