関税の根拠は「単純な割り算」? トランプ政権の計算方法に批判

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榊原謙=ワシントン 多鹿ちなみ
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 トランプ米大統領が2日発表した「相互関税」の税率をめぐり、算出方法への批判が広がっている。米政権は、各国・地域の貿易障壁などを勘案して算出したと説明していたが、実質的には米国が抱える貿易赤字を輸入額で割っただけだった。

 「この39%という数字はどこから来たんだ?」

 ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏は2日、ネット上の記事で、欧州連合(EU)が米国に実質的にかけていると評価された関税率に疑問を呈した。EUが米国製品に現実に課す平均関税率は3%に満たないからだ。

 トランプ氏が「非関税障壁」…

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この記事を書いた人
榊原謙
アメリカ総局|米国経済担当
専門・関心分野
米国経済、世界経済
多鹿ちなみ
経済部
専門・関心分野
エネルギー政策、人権、司法
  • commentatorHeader
    倉田徹
    (立教大学法学部教授)
    2025年4月5日10時35分 投稿
    【視点】

    「貿易赤字÷輸入額=相手国の関税率」という珍妙な計算式には、思わず吹き出してしまいましたが、過日のアプリでのやりとりの流出などを見ても、どうもトランプ政権全体の水準の低さは覆いようがないと感じます。結局のところ、不満を情緒的な言葉に変換して

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