第11回安易なステロイド乱用に待った 室伏スポーツ庁長官「正しい知識を」

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聞き手・塩谷耕吾 藤田絢子
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 アナボリックステロイドの乱用を防ぐため、昨年7月に日本製薬団体連合会と共同宣言を出したスポーツ庁の室伏広治長官に、その狙いを聞いた。

 ――昨年7月、「スポーツにおける医薬品の不適切使用の防止に関する共同宣言」に調印した。

 「近年、健康増進のために体を鍛えることが世界的に広まっている。うれしい半面、更年期障害などの治療薬であるアナボリックステロイドを筋肉増強剤として使う人がいる。インターネット上などで気軽に入手でき、リスクもないといった間違った情報が横行していることは断じて許されることではないと考えた。アンチドーピングの考えをトップアスリートに伝えるだけでは十分ではないと感じた」

 「製薬業界の方と話をしたら、彼らも治療目的で生成された薬が間違った使い方をされるのは許されることではない、ということで意見が一致した。国民の健康を守るために公衆衛生上の問題として捉え、製薬団体連合会と一緒にメッセージを発信した」

 ――一般の愛好家の中にも健康を害してでも薬を使い、筋肉肥大にこだわる人がいる。

 「トレーニングは正しい休息…

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この記事を書いた人
塩谷耕吾
スポーツ部|五輪、柔道、ボクシング
専門・関心分野
五輪、スポーツビジネス、ベッティング、井上尚弥
藤田絢子
スポーツ部
専門・関心分野
レスリング、スポーツと社会

連載筋肉増強剤の誘惑 筋トレブームの陰で(全10回)

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