エッフェル塔にセーヌ川、歴史的名所が競技場に 街中の五輪の現実は

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パリ=森岡みづほ
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 100年ぶりにパリに帰ってきた今回の五輪。競技場はエッフェル塔や、コンコルド広場など世界有数の観光名所や歴史的建造物が利用され、注目を集めている。多くの観客を楽しませる一方、地元の店からは客足が遠のいているとの指摘もある。

大会期間も半ばとなったパリ五輪。街中で開催される大会を、選手や市民はどんな思いで見ているのでしょうか。

 パリのランドマーク、高さ330メートルのエッフェル塔の眼下には、ビーチバレーの会場が設置された。

 7月28日に行われた女子予選リーグの日本対ブラジル戦では、多くの観客がエッフェル塔とコートを背景に写真を撮っていた。韓国人留学生のリ・スビンさん(21)は「試合とエッフェル塔を同時に見られてすごくかっこいい」。

 ビーチバレー女子日本代表の長谷川暁子選手は「試合中は全然エッフェル塔が見えない」と笑う。「でも観客がいいロケーションで応援してくれるのはすごくうれしい。ベンチから(コートに)出るときにエッフェル塔が見えたときは、テンションが上がった」と話した。

 フェンシングテコンドーの会場となる「グランパレ」も、SNS上で話題になっている。1900年のパリ万博のために建設された建築物で、大会組織委員会によると、最高約45メートルのガラス屋根が覆う。直射日光を避けるため天井に貼られた布は日本のテント構造物大手、太陽工業大阪市)が施行した。

 フェンシング男子フルーレ個人銅メダリストのニック・イトキン選手(米国)は29日の試合後、「雰囲気、声援、すべてが自分のエネルギーに変わった」と振り返った。

あの金メダリストは……

 スケートボードなどの競技場…

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この記事を書いた人
森岡みづほ
ヨーロッパ総局|北欧・NATO・ICC・ICJ・国連担当
専門・関心分野
人の暮らし、歴史、防衛