2度離れた、その時間が必要だった 大坂なおみへ、母がつむぐ思い
内田快
左手でこぶしを握って、左足を軽くたたく。そして、自分に対して穏やかに「カモン、カモン」と語りかける。
7月のウィンブルドン選手権1回戦。大坂なおみ(26)は苦しんでいた。流れはスライスをうまく使う相手にあった。
その中でも感情の浮き沈みは見せなかった。自らを励ますように、この一連の動作を繰り返した。そして、勝負をなんとかものにした。
大坂の出産後の試合を取材したのは初めてだった。ここまで気持ちを切らすことなく戦う選手だっただろうか。
思わず、観戦後の母の環(たまき)さんに驚いたことを伝えた。
環さんは会場のベンチに座る…
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