大釜でぐつぐつ、無病息災を願う「大根だき」  京都の千本釈迦堂

西田健作
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 京都市上京区の千本釈迦堂(せんぼんしゃかどう、大報恩寺)で7日、大釜で炊き上げた大根を食べて無病息災を願う「大根(だいこ)だき」が始まった。

 釈迦が悟りを開いたとされる8日の法要「成道会(じょうどうえ)」に合わせて行われる伝統行事。同寺では、鎌倉時代に住職が大根に釈迦の名を梵字(ぼんじ)で書いて悪魔除けとしたのが始まりとしている。

 この日も、すべてに梵字を記して祈禱(きとう)をした大根を油揚げと共に大釜で煮込んだ。寒空の下、参拝者は湯気が上がる大根をほおばり、体を温めた。同寺の菊入諒如住職は「1年間無事に暮らせたことに感謝し、また来年も健康で過ごせるようにと願って食べていただきたい」と話した。大根は5千本が用意され、8日も午前10時から1杯1千円で提供される。

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この記事を書いた人
西田健作
文化部|大阪駐在・美術担当
専門・関心分野
美術、宗教、歴史
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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2023年12月8日1時10分 投稿
    【視点】

    こんな句も。 大笊(おおざる)も大樽(おおたる)も空(から)大根焚  磯野充伯 無病息災を願ってお参りをし、無病息災を願って煮込まれた大根を、無病息災を願いながらいただく。そんな大根焚(だいこたき)の大根を煮込む釜はもちろん、大

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