白紙撤回のトラウマ超えて、京都・鴨川に日仏の橋を 川俣正さん計画

有料記事

西田健作
[PR]

 かつて新しい橋を架けるかどうかで大論争が起きた鴨川に、アートの橋を架ける――。そんなプロジェクトが4年目を迎え、今年、初めて七条大橋(京都市東山区下京区)南側の河川敷に橋の一部が組み立てられた。

 プロジェクトを進めるのは、パリを拠点に国際的に活躍するアーティストの川俣正さん(70)。「夢浮橋(ゆめのうきはし)」と名付け、2025年に仮設の橋を架けることを目指している。

 始まりは20年だった。フランス政府公式機関の関西日仏学館(左京区)と京都市が共催する現代アートの祭典「ニュイ・ブランシュ KYOTO」に、川俣さんは夢浮橋の計画と模型を出品した。フランスと京都市との間には鴨川の橋についての苦い記憶があり、そのことに着想を得た。

日仏を巻き込んだ景観論争に

 1990年代半ば、親日家と…

この記事は有料記事です。残り699文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
西田健作
文化部|大阪駐在・美術担当
専門・関心分野
美術、宗教、歴史