「ガキだよね」私を侮辱した検察官 侵された黙秘権、最高裁は判断を

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編集委員・豊秀一
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現場へ! 憲法を手にⅣ(3)

 2月6日午前11時30分、東京高裁825法廷。裁判長・松井英隆が「本件控訴を棄却する」と述べると、判決言い渡しは十数秒で終わった。

 「黙秘権侵害の点を、裁判所が正面から判断するよう重ねて求めてきた。しかし、今日の判決は、一審判決をほぼなぞるだけの内容。黙秘する人に対して56時間取り調べを行っても許される。そんなメッセージを社会、捜査機関に与えることになりかねない」

 記者会見で元弁護士の江口大和(39)はこう語り、上告する意向を明らかにした。

 江口は、犯人隠避教唆の容疑で逮捕された際、黙秘権を行使したのに検察官から長時間にわたって侮辱的な取り調べを受けたとして、国家賠償を求めた裁判の原告だ。

 一審・東京地裁は2024年…

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