震災、原発事故を忘れない ドキュメンタリー映画の上映会開催
東日本大震災や東京電力福島第一原発事故を忘れずに関心を持ち続けてもらおうと、被災者とその心のケアに取り組む医療従事者の日々を追った映画「生きて、生きて、生きろ。」(島田陽磨監督)の上映会が2日、茨城県笠間市で開かれた。
県内に避難する福島県の被災者の相談や支援活動に取り組む一般社団法人「ふうあいねっと」(水戸市)が企画。市内外から100人ほどが来場した。
映画は、福島県南相馬市出身の父を持つ島田監督が3年かけて被災地で撮影し、昨年公開した。震災の津波や原発事故の影響で家族を失い、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ被災者に向き合うメンタルクリニックの院長や訪問ケアに取り組む看護師の日々を、ドキュメンタリーで伝えている。
上映後は島田監督のトークイベントも開催。島田監督は、福島の現状について「ハード面は確かに復興してきたが、今も自身の体験を周囲に話せず、心の傷を抱えた被災者の問題は深刻化している」と語った。
復興庁によると、24年12月現在、震災や原発事故による避難者は全国に約2万9千人おり、茨城県内には約2300人が生活している。
ふうあいねっとによると、茨城に避難する被災者からの相談は今も続いており、主なものとして高齢化に伴う生活の悩みや、子育てへの不安があるという。
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