第2回交番の目の前、20人で大麻 警固界隈の少年は「無敵の人」なのか
「ここで20人で大麻をしてさ」。少年たちは語り出した。目の前には交番。気にする様子は、ない。
2023年9月ごろのことだという。「『ぶりぶり』(大麻による高揚感を意味する言葉)になって、公園にいる人が全員警官に見えて、みんなで走り回った」「ガンジャ(固形の大麻)とペン(液体大麻)がある。1グラム4千~5千円ぐらい。ここに来る兄ちゃんが売ってくれる」
九州一の繁華街、福岡市の天神。中心部にある100メートル四方の警固(けご)公園に集まる少年少女たちは「警固界隈(かいわい)」と呼ばれる。21年、東京のトー横(新宿東宝ビル横)のような場所を九州にもつくろうと、家庭や学校で居場所がなく、警固公園に集まっていた若者たちが自称し始めたらしい。
赤髪の少年(16)は元々、福岡市内の高校に通っていたが、「仲がいいと思っていたやつに『俺にいじめられている』とウソをつかれて、俺を信じない教師をボコって転学した」という。今は通信制高校に通う。
日中に通う先がなくなり、暇をもてあまして警固公園に来た。「ういっす、おいっす」と話しかけ、受け入れられたという。ここには毎日誰かがいて、退屈しない。今は週6~7日、公園に来る。
【連載】西のトー横 警固界隈で
福岡市の警固公園に集まる「警固界隈」と呼ばれる若者たちの日常に迫ります。少年少女の年齢はいずれも取材当時。
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