ボクシング女子優勝選手へ中傷 「トランス差別あおり」拡散防ぐには

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根岸拓朗
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 ボクシング女子では、優勝した66キロ級のイマネ・ヘリフ(アルジェリア)と、10日に決勝がある57キロ級の林郁婷(リンユーティン)(台湾)の両選手について、根拠がないのにトランスジェンダーと決めつけるなどして、誹謗(ひぼう)中傷をする投稿がSNS上で相次いだ。背景には何があるのか。

 2人について国際オリンピック委員会(IOC)は「女性として生まれ、女性として競技に参加してきた」と説明する。しかし、SNS上では、2人がトランスジェンダーだといった誤った前提をもとに「出場は不公平だ」「女性の機会を奪う」などとする投稿が拡散された。

 発端は、国際ボクシング協会が主催する世界選手権での性に関する検査で2人が「失格」とされたことだ。ただ、2人は2021年の東京五輪にも出場するなど、女性選手として活動してきた。

体の特徴への詮索は「暴力的」

 2人への非難や中傷について…

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この記事を書いた人
根岸拓朗
東京社会部
専門・関心分野
司法、人権、ジェンダー