17歳で2度の五輪落選 涙の日から1週間、SNSに写し出された姿

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岩佐友
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 トレードマークの笑顔が消えていた。

 6月23日、ハンガリーの首都ブダペスト。スケートボード女子ストリートのオリンピック(五輪)予選最終戦の決勝で、織田夢海(ゆめか)は極限の重圧の中にいた。

 一発技「ベストトリック」の最終5本目。高難度の技を成功すれば、優勝してパリへ。失敗すれば、五輪を逃す。

 こわばった表情で板に乗るも、技をかけるレールの前で急停止し、スタート位置に戻った。

 背中を押してほしかったのだろう。両手を振って観客に拍手を求め、もう一度、滑り出した。

 高く跳んだ。板を回した。しかし、レールを滑っている途中でバランスを崩し、転倒した。

 五輪の神様は、無情だった。

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 東京五輪が当初の予定通り2020年に開催されていれば、出場できる位置につけていた。

 しかし、新型コロナウイルスの影響で1年延期になり、予選の最終戦で逆転されて代表入りを逃した。

 当時14歳。13歳の西矢椛(もみじ)が金メダル、16歳の中山楓奈(ふうな)が銅メダルを手にするのをテレビで見た。

 「すごく悔しかった」

 その日の午後、愛知県にある自宅近くのスケートパークに滑りに行った。

 すると、地元のテレビ局から取材を受けた。

 織田だと気づかれたわけではない。

 東京五輪でスケボーが注目さ…

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この記事を書いた人
岩佐友
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