「ずば抜けたものがない」アスリート 伸びしろ生んだ「学び」の流儀

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藤木健
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 学ぶことで、強くなる。

 花車優(22=キッコーマン)というスイマーには、そんな表現がよく似合う。

 6月にブダペストであった競泳の世界選手権。初出場ながら、男子200メートル平泳ぎで銀メダルに輝いた。

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 慣れない環境に戸惑ったか、他の初出場選手たちは本来の力をなかなか発揮できなかった。そんな中にあって、花車だけは違った。

 際立ったのは、異国で伸び伸びと振る舞う姿だ。

 レース前の招集所。いつの間にか海外勢の知り合いをつくり、言葉を交わしながら緊張をほぐしていた。リラックスできる「場」をたちまち作り上げてしまう姿に、指導する平井伯昌コーチもうなった。

 「コミュニケーション能力が高く、賢い」

 5月、スペインで高地合宿をした時も、同じ施設で練習していたポルトガルのパラ水泳選手、リトアニアの競泳陣に次々と話しかけていた。花車を囲む人の輪は、日に日に大きくなっていったという。

 花車が言う。

 「知らないことを知ることが…

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この記事を書いた人
藤木健
スポーツ部|サッカー担当キャップ
専門・関心分野
サッカー、国際関係