誤って強制送還の男性、トランプ政権に「帰還促進」命じる 最高裁

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ワシントン=中井大助
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 米連邦最高裁は10日、トランプ政権が「行政上の誤り」でエルサルバドルに強制送還した男性(29)の帰還を促進するよう、政権側に命じた。誤りを認めつつも、「ギャングのリーダーで、米国に戻れば公共の安全への脅威となる」という政権側の主張を退けた。政権が移民問題で強硬姿勢を取るなか注目の事案となっており、政権側の今後の対応が問われる。

 エルサルバドル出身の男性は、同国に戻ると危害を加えられる恐れがあるとして、2019年に米国の裁判所によって保護資格が認められ、送還されないことが保障されていた。また、犯罪歴はない。しかし、今年3月に強制送還され、現在はエルサルバドルの刑務所に収容されている。

 男性側が起こした裁判の中で、政権側は「送還は行政上の誤りだった」と認めながらも、「連れ戻すことはできない」と主張していた。これを受け、連邦地裁は4月4日、男性を帰還させるよう、政権側に命じていた。

 政権は根拠を示さないまま…

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この記事を書いた人
中井大助
アメリカ総局長
専門・関心分野
アメリカの社会、政治、文化
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