第4回自由な日本を夢見た人々の「ガチアフガン」 スパイス香るビリヤニ

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佐藤達弥
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 黄色く染まった山盛りご飯が目の前に運ばれてきた。日本の米より粒が長く、クミンやコリアンダーなどのスパイスと一緒にパラパラに炒められている。ほおばると、じんわりとした心地よい辛さが舌に広がった。アフガニスタンなどの南アジア地域で食べられている料理「ビリヤニ」だ。

 東京から電車とバスを乗り継いで1時間余りの千葉県四街道市。ドラッグストアや大型の量販店が並ぶ県道沿いを歩くと、イスラム教徒が髪を覆う布「ヒジャブ」をかぶった女性と時折すれ違う。同市には約1200人のアフガニスタン人が暮らし、市内の外国人全体の3割を占める。

 1月、冒頭のビリヤニを出してくれたアジア料理レストラン「アリアン」を訪れた。在日イラン人の男性が経営し、インドやネパールなどの料理も出すほか、イスラム教徒が食べられる肉類などのハラル食材店を併設している。ハラルとはイスラムの教えで「許されている」という意味のアラビア語だ。

古くから「文明の十字路」と呼ばれ、内戦や大国に侵攻された歴史をもつアフガニスタン。記事後半では、アフガニスタンの人々が四街道市にやってきた経緯や、日本にどのような思いを抱いているのかについて紹介します。

「日本に来るのが夢だった」

 食材店には夕方以降、仕事を…

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この記事を書いた人
佐藤達弥
国際報道部
専門・関心分野
昭和史、ジェンダー、中東・ロシア
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    小松理虔
    (地域活動家)
    2025年4月30日9時49分 投稿
    【視点】

    ガチアフガン、ビリヤニという文言に釣られてやってきたのですが、読み進めるとアフガニスタンから来た人たちに対する日本語ボランティアの話になっていき、いやあ、素晴らしい人たちがいたもんだなあと感心させられ、最終的には、アフガンの現状やイスラム圏

    …続きを読む