日比の軍事情報保護、協定の早期締結方針を確認へ 首脳会談で

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里見稔
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 日比両政府は今月29日に予定されている首脳会談で、軍事情報の共有を円滑にするための軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の早期締結の方針を確認する方針を固めた。両国は物品役務相互提供協定(ACSA)の締結に向けた交渉開始でも合意する見通しで、日本は南シナ海で活発化する中国の軍事活動を念頭に、「準同盟」級と位置づける日比関係の着実な強化を図る方針だ。

 石破茂首相は大型連休中の27~30日にベトナムフィリピンを訪問する。ベトナムではファム・ミン・チン首相らと、フィリピンではマルコス大統領との会談が予定されている。

 政府関係者によると、日比両国では現在、GSOMIAの正式な交渉開始に向け、交渉範囲を絞り込む作業が進められている。日本はこれまでGSOMIAを米国や韓国などと結んでいる。軍事情報を保護する協定の署名は、フィリピンとの間で実現すれば11カ国・機関となる。日本はフィリピンに「警戒管制レーダー」を輸出しており、GSOMIA発効によって、中国が活発に活動する南シナ海周辺でフィリピンが得たレーダー情報を、自衛隊も入手できるようになる。フィリピンは昨年11月には米国ともGSOMIAに署名した。

 会談ではまた、ACSA締結…

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