動けなくても、話せなくても 特別支援学校での「体育」の意義とは

有料記事

藤野隆晃
[PR]

 特別支援学校の体育の授業では、障害のある子どもたちが思うように体を動かしにくいという現実がある。どうすれば、そういった子どもたちが参加できるか。現場では工夫が求められる。

 昨夏のパリ・パラリンピック競泳日本代表でコーチを務めた岸本太一さん(40)は計9年間、特別支援学校で体育を教えた経験がある。

 筑波大時代、授業でパラスポーツの存在を知り、「こんな世界があるんだ」と興味をもったという。幼い頃から水泳に親しんできた岸本さんは、当時から地域の水泳教室で障害のある子どもたちに水泳や水中での体の動かし方を教えたり、パラ競泳の大会のサポートに行ったりしていた。

 ただ、2009年に教員になって赴任した東京都内の特別支援学校の高等部には、指先しか動かなかったり、会話が難しかったりする子どもたちがいた。また、新しい世界に足を踏み入れたという感覚だった。

 そこで岸本さんは特別支援学…

この記事は有料記事です。残り919文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
藤野隆晃
スポーツ部
専門・関心分野
スポーツ、ジェンダー