原爆の図、自由にみせたい 「つぎはぎ」の丸木美術館、今秋改修へ
永沼仁
被爆者の惨状を描いた連作画で知られる「原爆の図 丸木美術館」(埼玉県東松山市)。画家の丸木位里(1901~95)・俊(1912~2000)夫妻が58年前に建て、増改築を重ねてきた。「つぎはぎ」の建物の魅力を探ってきた2人の建築家の手で今秋、改修が始まる。
独特のアーチ型のファサード(建物正面)、階段と階段に挟まれた「中間階」、木造階段を上がると秘密基地のように現れる畳の間……。
「建物全体を把握しにくい。普通じゃない」。都内の建築家・斎賀英二郎さん(41)と八木香奈弥さん(42)は5年ほど前に初めて訪れ、不思議な魅力を感じた。
雨漏りなどによる作品の劣化を防ぐため、改修計画が進んでいた。「改修前に建物を調べ、記録を残した方がいい」。2人の提案が認められ、調査に着手した。
美術館の歴史は1967年に…
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