違法建築を問われたノースサファリサッポロ、札幌市が立ち入り検査
札幌市保健所は23日、都市計画法違反(無許可建築)に問われ、9月末までの閉園を決めた民間動物園ノースサファリサッポロ(札幌市南区)に動物愛護管理法などに基づく立ち入り検査を実施した。園を運営するサクセス観光(同市中央区)が3月に市に提出した動物の移動計画の進捗(しんちょく)状況や飼育動物の飼育方法が不適切でないかどうかなどについて確認した。
計画によると、昨年12月末時点で全640いた動物のうち210を今年3月末までに園外に搬出し、2025年度中に95を搬出する。残る335については26年度以降の搬出を目指すとしている。
23日は午前10時から市職員3人が約1時間にわたって検査した。検査にあたった千葉司・動物愛護管理センター所長は記者団に「ミーアキャットやシマリスなど動物の移動は計画通り進んでおり、新たな法令違反は見つからなかった」と話した。ライオンやトラなどの大型動物や高齢動物は移動先のめどがまだ立っていないといい、引き続き注視していく方針。
ノースサファリサッポロは市中心部から車で約30分の山間部にある。動物と近距離でふれあえるのが特徴で、テレビのバラエティー番組にも登場していた。最近はこうした飼育展示が動物保護の観点から不適切とする批判も出ている。