知床・観光船沈没、慰霊碑どこに 乗客家族は「道の駅」、複雑な地元
慰霊碑はどこにあるべきなのか。小型観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が北海道・知床半島沖で沈没し、乗客・乗員26人が死亡・行方不明となった事故から23日で3年。乗客の家族は「事故を忘れないで」と多くの人が訪れる場所への設置を望むが、地元の思いは複雑だ。
事故で息子(当時7)と元妻(同42)が行方不明のままの帯広市の男性(52)は、3年もたったという実感がない。思い出すだけでもつらいが、「このような事故を二度と起こさないという教訓を示すため、人目に付くような場所にあった方がいい」と慰霊碑の設置を願う。
昨年の追悼式の前、一部の家族が慰霊碑について、地元の斜里町長らと話し合った。家族側が設置を希望したのは、カズワンが出航したウトロ地区中心部にある「道の駅うとろ・シリエトク」。国道沿いにあり、知床世界遺産センターも併設される。近くにホテルもあり、多くの観光客が通り、世界自然遺産・知床への玄関口として知られる。
「事故はものすごく深刻、まだ耐えられない」
町側は慰霊碑の設置に理解を…
北海道・知床観光船沈没事故
北海道・知床半島沖のオホーツク海で2022年4月23日、小型観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没しました。乗客24人(子ども2人を含む)のうち18人が死亡、6人が行方不明となっています。運航会社の社長は業務上過失致死の罪で起訴され、民事訴訟でも責任を追及されています。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]