万博、2度目の週末へ再挑戦 混雑や天候の変化、問われる改善策
開幕からまもなく1週間を迎える大阪・関西万博は、大勢の来場による混乱や天候の変化への対応など課題が浮き彫りになっている。19日からは混雑が予想される2度目の週末。安全で快適な会場運営が図られるのか、改善策が問われる。
万博が開幕した13日の日曜日、会場ではさまざまな混乱が相次いだ。
この日の来場者は14万1千人。会場の玄関口・夢洲(ゆめしま)駅そばの東ゲート付近は、入場を待つ人波で身動きがとれないほどごった返した。原因の一つが通信不良だった。
入場にはスマートフォンなどで電子チケットのQRコードをかざす必要がある。だが、混雑した東ゲート付近ではインターネットがつながりにくくなり、QRコードを表示できずに多くの人が入場を待たされる事態に。先端デジタル技術などを用いて「並ばない万博」を掲げていたが、いきなり看板倒れになった。
日本国際博覧会協会は急きょ対応策として、東ゲートにWi―Fi施設や、移動通信局を設置。今週から運用を始めた。通信環境を改善することで、スムーズな入場を促すとしているが、来場者が増える週末にも対応できるかが試される。
会場内も混雑 「整理券」導入の国も
混雑は会場内でも同様だ。開幕以来、各国のパビリオンでは雨風や日差しのなか、入場を待つ行列ができている。背景には、参加国の多くが事前の予約制をとっていないこともある。
こうした事態を受け、アイルランド館では今週から整理券方式を導入した。午前、午後の計八つの入場枠に応じて整理券を配る。当初は予約不要としていたが、担当者は「(初日に)雨の中、長時間、来場者を並ばせてしまった反省から導入を決めた」と話す。今後もこの制度を続けるかは、混雑状況もみながら判断するという。
協会も「各国とも予約システムを入れるのが合理的だ」(石毛博行事務総長)として、出展者に対して、事前予約制や整理券などの混雑解消策の導入を求めている。
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