地震後もやまないミャンマー内戦 国軍空爆102回、武装勢力も攻勢
ヤンゴン=笠原真
先月末の地震で3700人以上の死者が出ているミャンマーで、国軍と武装勢力による戦闘が収まらない。地震後に停戦の動きが見られたものの、被災地周辺を含めて全国的に空爆や戦闘が継続。人道支援を必要とする被災者をよそに、停戦は形骸化している。
独立系メディアのミャンマー・ナウなどによると、国軍は10日、地震で多数の死傷者が出た中部マンダレーに近接するマダヤ郡区を空爆し、市民1人が死亡。12~13日には北西部ザガイン管区でも複数の空爆を行い、僧侶ら6人が死亡した。マダヤやザガインは民主派勢力の支配地が多い。
地震を受け、国軍と対立する民主派「国民統一政府(NUG)」は先月29日、被災地での人道支援のためとして2週間の戦闘停止を決め、その後1週間の延長を表明。複数の少数民族武装勢力からなる「兄弟同盟」も今月1日、国軍との1カ月間の停戦を発表し、翌日には国軍も一時停戦を宣言した。
なぜ停戦できない 横たわる不信感
しかし停戦は実効性を伴っていない。独立系メディア「ビルマ民主の声(DVB)」は17日、国軍は地震以降216回の攻撃を行い、151人が死亡したと報道。うち153回が停戦宣言後だと集計する。
一方、NUGは8日、8カ月…