花見川団地の商店街に交流拠点が完成 カフェや多目的スペースも
都市再生機構(UR)の花見川団地(千葉市花見川区)の商店街に、空き店舗を改修するなどした交流拠点がオープンした。建物の老朽化や入居者の高齢化が進む同団地の活性化につながればと期待されている。
手がけたのは、「無印良品」を展開する「良品計画」と、子会社の「MUJI HOUSE」、UR、千葉市の4者で、2022年5月に結んだ連携協定に基づく取り組み。
交流拠点は商店街の北街区に完成し、それぞれ特徴の異なる三つの場所で構成している。
このうち、「コミュニティカフェ」は、「コーヒーと古本をテーマとしたカフェ」を運営し、起業支援を目的とした「一坪開業スペース」を併設している。2階は団地の部屋に無印良品の家具や収納用品を備えたモデルルームとなっている。
「コミュニティサークル」は、サークル活動やワークショップなどを開催できる多目的スペースで、団地内外や多世代の交流を後押ししたい考えだ。「コミュニティストア」は無印良品の出張販売の店舗で、営業は毎週木、金、土曜のいずれも午前10時~午後4時となる。
4者でつくるこれまでの枠組みに、地元の自治会などが加わった7者にによる協議会が今年1月に発足。今後、交流拠点を起点に活動を展開するという。
今月3日のお披露目会には協議会の代表者らが出席。「MUJI HOUSE」の永原拓生社長は「老若男女、色々な人が集い、生活に彩りを与えるサポートをしていきたい」と述べ、花見川団地商店街振興組合の大沢幸治理事長は「交流拠点の完成は商店街の大きな力になる。商店街の魅力を再発見してもらうきっかけになる」と期待した。
花見川団地は1968年に入居が始まり、賃貸5740戸、分譲1530戸からなる県内最大規模のUR団地。少子高齢化が進み、商店街もかつては約60店舗がにぎわっていたが、現在は約3割が空き店舗になっているという。
良品計画やUR、市など4者は22年に地域活性化を目的とした協定を締結。昨年3月には外壁を白く塗り直すなど商店街のリノベーションを手がけ、団地の再生を進めている。