離島医療に尽くした34歳医師、島民「先生がいてくれた」 ヘリ事故

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山本達洋 榎本瑞希
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 離島医療に向き合ってきた34歳の医師が、患者を搬送中のヘリコプターの事故で命を落とした。長崎県壱岐島沖で転覆したヘリに搭乗していた福岡和白病院(福岡市東区)の荒川渓さん。彼の人柄を知る患者や同級生らは早すぎる死を悼む。

 長崎県対馬市の会社員、梅野昌宏さん(63)は2年前の6月、激しい頭痛に襲われ、くも膜下出血の疑いと診断された。すぐに手術が必要となり、ヘリで和白病院へ。一命を取り留めた。その時に受けた手術の執刀医が荒川さんだった。

 「明るく爽やかな好青年で、いつも笑顔だった」。梅野さんが「命を助けてくれて感謝します」と伝えると、荒川さんは「そんな大げさなことはないですよ」。約2週間の入院中、荒川さんは頻繁に病室に足を運び、「元気そうですね」と勇気づけてくれた。

「ビール飲んでもいいですか」と聞くと…

 ある時、「ビールを飲んでも…

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この記事を書いた人
山本達洋
西部報道センター|高校野球
専門・関心分野
平和、国際、人権、北朝鮮
榎本瑞希
西部報道センター
専門・関心分野
労働・福祉・ジェンダー