「帰路の途中」ガザから届いた写真と動画 青い空と子どもたちの笑顔

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富田祥広
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 パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意が1月15日に発表された。難民支援団体ピースバード(鳥取市)の代表河上友香さん(52)に、長い避難生活を強いられてきたガザの〝友〟から約3カ月ぶりにメッセージが届いた。〈本当に疲れた〉と――。

 〈元気ですか? 昨日は少し安心しました〉。停戦合意発表の翌16日、河上さんはスマートフォンでそんなメッセージを送った。相手はマゼン・アブアルタイエフさん(51)だ。

 河上さんは2000年に故郷の鳥取でピースバードを設立。05年のチャリティーイベントで、マゼンさんから「ガザの出身です」と声をかけられた。当時32歳のマゼンさんは妻や子とともに来日し、留学先の鳥取大で海岸や港の保全について研究していた。一家が10年にガザに戻るまで、家族ぐるみの交流を続けた。

戦地から届くメッセージ

 23年10月、ガザで戦闘が始まった。〈みんな無事?〉。河上さんはタイミングを考えながらマゼンさんにメッセージを送り、返信を待った。

 ガザの大学で教壇に立っていたマゼンさん。戦闘の開始後、自宅のある北東部のまちを家族とともに離れ、難民キャンプなどを転々としていた。

 〈ありがとう。まだ生き延び…

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この記事を書いた人
富田祥広
鳥取総局
専門・関心分野
国内社会、ルポルタージュ
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    高橋真樹
    (ノンフィクションライター)
    2025年2月7日12時15分 投稿
    【視点】

    自分もガザに親友がいるので、記事を読んで河上さんと同じ気持ちになりました。 私と同じ年の友人とは、1999年、お互いまだ20代半ばだった頃に出会いました。その後も連絡をとり続けてきましたが、私の中では彼は、どんな苦境でも挫けず、前向きな希

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