朝鮮人の追悼碑が壊されて1年 広がる関心、消せない歴史と記憶

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高木智子
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 〈のっぺらぼうにされた 土地 が 夜更け かすかに唸(うな)り声をあげるというのだ〉

 群馬県立公園「群馬の森」にあった、戦時中に労務動員されて亡くなった朝鮮人の追悼碑が県の代執行によって撤去され、詩人の石川逸子さんは、ことばをつむいだ。

 追悼碑を守る会は昨年5月11日に解散した。

 代執行をおえた県からは、撤去費用2062万円が請求された。見積もり3千万円から減額されたとはいえ、小さな市民団体に支払い能力はなく、預貯金と現金のすべての財産を県に差し押さえられた。手元に残されたのは、碑から取り外してもらった碑文やプレート、そして過去に集めてきた証言をまとめた冊子の類いだけだ。

 解散した会の関係者のもとに…

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この記事を書いた人
高木智子
前橋総局|群馬県政担当
専門・関心分野
社会、人権、地方
戦後80年

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