文化を残す支援を 文化庁移転で期待、京舞井上流の井上安寿子さん

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聞き手・岡田匠
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 京都には、次世代に伝えていかなければならない伝統文化が数多くある。京都の若手文化人、京舞井上流の井上安寿子(やすこ)さん(34)は、この春移転してきた文化庁に、どんな期待を寄せているのだろうか。

 文化庁が京都に移転してきて思うのは、改めて日本の文化とはなんだろうということです。

 今、京都には、たくさんの観光客が訪れています。その多くが海外の方々で、着物姿で観光を楽しむ方も多くみられます。

京都にある日本らしさ

 何にひかれて日本にやって来るのか。京都に足を延ばすのはなぜか。理由は様々だと思いますが、京都は海外の方が思う日本らしさに触れられる土地だからだと思います。

 生活のそんなに遠くないところに数々の伝統工芸品があり、美しく整った街並みの中に由緒ある神社仏閣も多く存在します。豊かな自然に囲まれ、季節の移ろいに敏感です。

 イベント好きで、何かと催しが開かれているのも魅力の一つではないでしょうか。7月は祇園祭でにぎわい、今年は4年ぶりに制限なしということで、いつも以上に心が弾んでいます。

 私は、京舞井上流という京都…

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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2023年7月21日11時30分 投稿
    【視点】

    都をどりは、海外の人に「チェリーダンス」として知られている。そのことを知って、私は次の句が好きになった。 都をどり造花のさくら庭のさくら  山口青邨 都をどりの舞台を華やかに装飾するのは、職人さんが花びら一枚一枚を手作りする“都

    …続きを読む