春になったら40メートルの橋なくなっていた 雪崩か 福島の国道

波多野陽
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 福島県は11日、国道252号が通り、新潟県境まで3キロにある「出逢橋(であいはし)」(只見町)がなくなっていたと発表した。県の委託を受けた除雪業者が10日に見つけた。会津地方が記録的な大雪に見舞われた今冬、雪崩で失われたとみられる。

 付近は冬は通行止めになり、例年は4月末に解除される。県によると、橋ができる前の旧道があり、除雪したうえで迂回(うかい)ルートとして利用可能かどうかを見極めるという。また、県は対策本部を立ち上げて、今後の対応を検討する。

 橋は2003年に完成し、長さ40メートル、幅8メートル。鋼製の橋桁とコンクリートでできていた。登山客や観光客の利用が中心で、21年の調査では1日701台の車が通行していた。

 付近では22年3月にも、雪崩とみられる被害で、長さ93メートルの「あいよし橋」がなくなり、出逢橋も橋桁が変形して片側1車線通行となっていた。

 県は両橋の被害を受けて23年から、雪崩の恐れのない場所に新たな橋を建設している。だが、冬は雪深くて工事が難しく、終わった工程は2割程度にとどまり、完成時期は未定という。

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