第3回欧州の盟主ドイツが「病人」に 窮地の経済モデル、見えない再成長

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ベルリン=寺西和男
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 ドイツ北西部エムデンにある独自動車最大手フォルクスワーゲン(VW)の電気自動車(EV)専用組み立て工場。選挙戦終盤の18日、ショルツ首相が訪れ、VW幹部らを引き連れて工場内を見学して回った。

 ショルツ氏は記者団に「電動モビリティーは機能している。ドイツで自動車産業が達成した偉大な業績だ」と述べ、「ドイツの自動車企業がグローバル市場で競争できることを示したと、固く確信している」と強調した。

 だが、生産ラインで働く従業員のマティアスさん(49)はその姿を冷ややかに見ていた。「EVは政治家だけでなく社会全体から十分に支持されていない。政府の対応はすべての分野で改善が必要だ」

 ドイツ製造業の象徴とも言え…

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この記事を書いた人
寺西和男
ベルリン支局長
専門・関心分野
欧州の政治経済、金融、格差、ポピュリズム