【そもそも解説】「春闘」で話し合う、賃上げって何なの?
片田貴也
今年の「春闘」が22日、事実上スタートしました。「賃上げと投資が牽引(けんいん)する成長型経済」をめざす政府が注視し、日本銀行の利上げ判断にも影響する春闘とは何なのでしょうか。その成り立ちから解説します。
Q 春闘とは?
A 働く人でつくる労働組合が毎年「春の時期」に、企業などの経営者に、賃金の引き上げなど待遇の改善を求めることだ。労組の中央組織である「連合」や産業別組織が大枠の要求方針をつくり、その後、企業ごとの労組が具体的な要求を掲げて経営側と交渉する。連合では「春季生活闘争」と呼んでいる。
Q いつ始まったのか…
- 【視点】
春闘が始まった1955年、日本は高度経済成長期でした。その後日本は「豊かな社会」になっていきます。 ただ、経済が成長したことで、私たちは自動的に「豊か」になったのではありません。労働者が団結して賃上げを要求し、「豊かさ」を獲得してきたため
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