【在任期間2022年06月〜2025年01月 肩書等は当時のもの】著書に『犬を殺すのは誰か』(朝日文庫)、『「奴隷」になった犬、そして猫』(朝日新聞出版)、共著に『岐路に立つ「動物園大国」』(現代書館)、『動物のいのちを考える』(朔北社)などがあります。ペットメディアsippoのほか、Yahoo!ニュース個人などにも時々出稿しています。
記事では「環境省などによると、野犬を愛護動物とみなすか害獣とみなすかの線引きは難しく」とされていますが、「犬」は動物愛護法によって明確に「愛護動物」と規定されています。線引きは明らかであり、飼い主がいようがいまいが、犬は犬です。それを「線
周南市の野犬問題について、動物愛護団体に対して行政から補助が出る仕組みが、ようやく作られたんですね。各団体とも金銭的、体力的に苦しいなかで活動を続けてきただけに、これは大きな前進ではないでしょうか。 一方で、なぜ野犬が周南市で増えたのか――
本格的な猫専門病院「東京猫医療センター」を立ち上げた服部幸獣医師を取材しました。 私は元保護猫を3匹飼っていて、そのうちの1匹が、かかりつけの動物病院で血液検査を受けたところ糖尿病の気があるという結果が出たため、セカンドオピニオンを求めて東
特に高齢猫では死因1位にあげられることも多いのが腎臓病です。記事にもありますが、食欲が完全になくなったり、嘔吐や下痢、体重が減って毛づやが悪くなったりなどのわかりやすい症状があらわれたときにはもう深刻な状況になっているケースが多い、怖い病気
そもそも中学や高校の授業で解剖実習が必要なのかどうか、そこから議論が必要ではないでしょうか。 記事では「3R」のうち「Replace」を「可能な限り研究材料を脊椎動物以外に置きかえる」としていますが、国際的に普及・定着している本来の意味は「
この連載を読んで強く感じたのは、野生動物に対する態度を正しく学ぶ機会がもっと必要だということ。記事で言う「人間の問題行動」が原因で、イルカという野生動物による「被害」が生み出されている。乗京真知記者が調べあげた一連の経緯をみれば、野生動物の
水族館などが行うイルカショーやイルカに乗る体験などが、記事にあるような野生動物への間違った対処法を「教育」してしまっている側面がある。イルカに限らず、野生動物本来の習性に基づかない動物園や水族館の展示の在り方について、そろそろ本気で見直すべ
想田和弘監督に取材しました。公開中の最新作「五香宮の猫」は、岡山県の港町・牛窓の小さな神社「五香宮」に集まる猫と人を、静かに見つめた作品です。 外で暮らす猫たちに、人間社会はどう向き合うのがいいのか――。想田監督も「答えが出ない」と言うよう
以前、日本列島にいつからブタがいたのか――という取材をして、イノシシとブタとを見分ける材料の一つとして、歯周病の有無があることを知りました。歯周病の痕跡があるかどうかが、その動物が家畜化されたものか否か、判断する材料になるというのです。 ご
以前に旭山動物園の坂東元園長(当時)を取材した際、動物園は今後「守るべき自然を知る場」になっていく――という話をしていました。記事にある天王寺動物園の「総選挙」はまさにそのもので、来園者の興味や関心を喚起する仕掛けも工夫されていて、素晴らし
記事によればこの行事は「牛乳の消費拡大策の一環」というから、いわゆる「命の教育」ではなさそうです。気になるのは、そのような行事でどれだけアニマルウェルフェア(動物福祉)への配慮がなされたか――ということです。 牧場とは全く異なる環境に連れ出
特定非営利活動法人「どうぶつ弁護団」理事長の細川敦史弁護士に監修いただき、「動物愛護法を知る」というテーマで連載しました。1973年にある種の「外圧」によって議員立法で制定された動物愛護法は、これまでに4度改正されてきました。社会情勢の変化
繁殖用の犬猫についての遺伝子検査は、一部のペットオークションや大手ペットショップチェーンによって一定程度進められてきました。ただ繁殖業者側が、遺伝子検査の結果を正しく反映しているかどうか疑問視する声も、業界内にはあります。 大規模繁殖場
中野の「犬屋敷」については、10万~30万もの犬を集めたために、犬たちにとって過酷な環境になったと言われる。記事で引用されている田中丘隅の「民間省要」には、詰め込まれて自由に走り回ることができなくなった犬たちは、多くが病に倒れ、おびただし
ペットを対象とした獣医療の高度化はめざしいものがある。この連載記事では進歩する獣医療の最前線がつづられているが、この流れのなかで同時に押さえておかなければならないのが、獣医療費の高額化だ。 たとえば連載第1回で触れているFIPの治療法に
動物をかたどった埴輪で最も早く登場するのは鶏のものです。纒向遺跡(奈良県)の「坂田地区」と呼ばれる一帯から出土しました。 4世紀初めごろのものと考えられており、これはほかの動物はもちろん人をかたどったものよりも古い。埴輪が登場した最初期から
記事にあるように、動物園において絶滅危惧種の域外保全を進めるには、遺伝的多様性の確保は大きなテーマになります。基本的には、国内である程度の繁殖群が確保できていなければ、それは不可能です。ですから、「日本で初めて!」「国内で○○が見られるの
戦後に起きたシャム猫ブームは、純血種の洋猫を飼うという文化を日本にもたらしたという意味で、画期的でした。その後のアメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドのブームへとつながっていきます。 この一部の猫種に人気が集中する現象は、記事
もともと、1999年に米国のセラピー犬団体が地元の図書館の協力で始めた取り組みですね。「R.E.A.D.(Reading Education Assistance Dog)プログラム」と呼ばれ、米国やカナダ、欧州などで広く行われるようにな
一般にあまり知られていませんが、一部の公立動物園では、動物福祉を確保するために最低限必要な獣医療費にも事欠く現実があります。 記事の盛岡市動物公園でも2019年、せきや食欲低下の症状があったニホンイヌワシを岩手大学動物病院で診療してもら