土星の衛星、新たに128個確認 太陽系断トツ1位で木星に大差

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小川詩織
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 土星に新たな衛星が128個見つかったと、国際天文学連合小惑星センター(MPC)は3月、小惑星電子回報で公表した。土星にはこれまでに146個の衛星が確認されていて、数で競り合ってきた木星を大きく引き離し、最多の274個となった。

 電子回報などによると、台湾中央研究院・天文及天体物理研究所のチームは2019~21年、米ハワイにある望遠鏡を使って観測。さらに23年にも追加の観測を実施し、計128個の新たな衛星が確認された。

 見つかった衛星は直径約2~4キロほどの大きさで、土星の周りを楕円(だえん)形の軌道で公転し、土星の自転の向きと逆行する軌道のものも多いという。観測チームのエドワード・アシュトンさんは「新しい衛星の追跡にはかなりの時間を費やしたが、これだけの衛星を見つけられたことはとてもうれしい」と取材に答えた。

 土星は現在、太陽系の中で衛星の数が最も多い惑星となっているが、以前から木星と数を競い合ってきた。先に衛星が見つかったのは木星で、1610年にイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストという「ガリレオ衛星」の四つが発見された。その後、土星にも衛星タイタンが見つかった。

 それ以降、双方に何度も新し…

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この記事を書いた人
小川詩織
くらし科学医療部|AI・テクノロジー・宇宙担当
専門・関心分野
宇宙・天文、気象・防災、海洋・船舶