福岡空港、新たな滑走路「離陸」 発着回数微増、混雑緩和は限定的
江口悟
福岡空港(福岡市博多区)に増設された2本目の滑走路の利用が20日、始まった。航空機の混雑緩和を目的に、国土交通省が1643億円をかけて整備した。原則、国際線の離陸に使われる。
第2滑走路は長さ2500メートル、幅60メートルで、敷地西側の国際線ターミナル側に整備。博多駅から地下鉄で2駅と便利な半面、敷地の制約で2本の滑走路間の距離が210メートルと近く、同時発着はできない。このため、1時間あたりの発着回数は当面、従来の38回から40回に増えるだけで、混雑緩和の効果は限定的となる。長さ2800メートルの第1滑走路は主に国内線の発着と国際線の着陸に使われている。
福岡空港は航空法上の混雑空港に指定され、発着枠に制限がある。滑走路の増設は2015年に事業化され、16年に着工。高さ90.9メートルの新管制塔も整備された。
福岡空港はインバウンド(訪日外国人)が増加している。28日には空港の運営会社、福岡国際空港(FIAC)が約2倍の規模に増改築した国際線ターミナルビルの拡張部分も開業する。保安検査の処理能力が2倍、免税店エリアの広さが4倍になるなど、国際線の受け入れ態勢が拡充される。
福岡空港の運営は19年4月…