スケボー「ゴン攻め」解説者 選手は「まじやばかった」

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小瀬康太郎
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 「やべえ」「ゴン攻めしてて」「ビッタビタでしたね」

 25、26日に開催された東京オリンピック(五輪)スケートボード男女ストリート。2013年のワールドカップで日本人初の優勝を果たしたプロスケートボーダー瀬尻稜選手(24)の飾らないテレビ中継の解説が、SNS上で「わかりやすい」「愛着を感じる」などと話題になりました。

 瀬尻選手自身も、五輪出場を期待されていたスケーター。五輪や選手たち、スケートボードへの思いを聞きました。

こんなことになって「びっくり」

――独特な解説が話題になりました

 びっくりしてます。まさかこんなことになるとは。スケーターって独特な言葉で技を表現することが多いんです。緊張していてあんまり覚えてないですが、本当に普段通りしゃべっていただけです。

 初日(25日)の競技が終わった時点で、友人がニュースのリンクを送ってくれて知りましたが、翌日の解説に影響しそうだからなるべく見ないようにしてましたね。

 「ゴン攻め」は、でかいハンドレール(手すり)やステア(階段)とか、トライするのも怖いようなセクション(障害物)でがんがん攻めてるって意味です。「ビッタビタ」というのは、レールとかに乗るときに狙い通りの場所にぴったりはまったっていう感じです。みんなが使う言葉かは分からないですが、俺はよく言ってます。

――大会での本格的な解説は初めてですね

 最初はめちゃめちゃ緊張してました。でもスケーターたちの滑りを見てたらどんどん面白くなっちゃって、素な感じで思ったことを言うようになりました。大会が盛り上がってきたら緊張もなくなって、本当に見てて楽しかったっすね。

 19年夏ごろに解説のオファーをいただいたとき、「瀬尻さんらしくいてくれたらいい」って言ってもらえました。一緒に解説したフジテレビの倉田大誠アナウンサーに心が開けていたのも大きい。型にはまらず自由に思ったことが言えました。

倉田アナとは一緒に練習「まじやばいっす」

――倉田アナウンサーとのかけあいもぴったりでした

 まじでやばいっす、倉田さん。技に関して俺がぽろっと言ったこともすぐ説明してくれるし、カルチャーの部分も頭に入った上での解説だったので、すごくやりやすかった。

 今年4月に顔合わせして、5月ごろから一緒に練習を始めました。倉田さんは初めてのスケボーの実況で、まずは基本的な用語を勉強してから、実際に世界大会の映像を見て一緒に解説する練習を5回くらいしました。

記事の後半では「俺はいいかなあ」と語る瀬尻さんがあえてオリンピックをめざさなかった理由や、スケボーへの思いなどについて聞いています。

 でも本番は、結果が分かってる練習とは全然違った。終わった後に2人でハイタッチしたんですけど、「これでよかったのかなあ」って話してて。でもネットでバズってたんで、「よかったんだ」って安心しました。

――大会が1年、延期になりま…

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