看護師と保健師は、保健・医療・福祉などの幅広い視点から人々の健康を守るという役割があります。いつでもどこでも必要とされる仕事であり、育児や介護等の理由で一度仕事から離れた後でも復帰しやすいという強みがあります。看護師、保健師の国家試験合格者数が多い大学(学部)について、『就職力で選ぶ大学2025』(朝日新聞出版)から紹介します。(写真=Getty Images)

看護師は治療、保健師は予防に従事

看護師は、病気や怪我を負った人のケアや診療の補助を行う仕事で、病院や診療所などに勤めることが多いです。一方の保健師は病気や怪我を予防するための保健指導が主な仕事で、勤め先は市区町村の役場や保健所、企業、学校などさまざまです。受験生にとっては、どちらかというと看護師の方が身近に感じることが多いかもしれません。

看護師になるために必要なのは看護師免許だけですが、保健師になるためには看護師免許と保健師免許の両方が必要になります。また、看護師は3年制の短大や専門学校等でも受験資格を得ることができますが、保健師は4年制の大学等で学ぶか、看護師免許取得後にさらに養成所等で学ぶ必要があります。保健師は看護師よりもハードルが高いと言えます。

では、看護師国家試験の合格者数ランキングを見ていきましょう。なお、複数の学部で国家資格が取得できる場合は学部別に集計をし、[ ]内に学部名を記載しています。

看護師国家試験の合格者数ランキング1位~5位

1位は順天堂大医療看護学部で、200人です。順天堂大は25年4月開設の健康データサイエンス研究科を含め、9学部6研究科6附属病院からなる健康総合大学として発展しています。医療看護学部は浦安キャンパス(千葉県浦安市)に置かれていますが、ほかに三島キャンパス(静岡県三島市)に置かれた保健看護学部にも119人の合格者がいるため、大学全体では300人以上の合格者がいます。

次は、保健師国家試験の合格者数ランキングです。

保健師国家試験の合格者数ランキング1位~4位

順天堂大の看護系学部が1位と2位に入りました。同大の医療看護学部と保健看護学部は似た名称ですが、国家資格取得の傾向が異なります。医療看護学部は24年の卒業生201人に対して国家試験の新卒合格者は看護師が200人、保健師が117人です。保健師は新卒受験者数も117人で合格率は100%ですから、保健師を目指す学生が全体の6割程度に留まることがわかります。一方、保健看護学部は卒業生121人に対して新卒合格者は看護師が119人、保健師が118人(ほか既卒で1人合格)となっており、ほぼ全ての学生が両資格の取得を目指していることがわかります。

 

表の見方

大学通信調べ。
・所管省庁の資料から集計。
・2024年1月~3月に実施された各国家試験の合格者数。

 

(文=大学通信・雫 純平)

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【写真】【ランキング】資格取得は大きな強み 看護師・保健師の国家試験合格者数が多い大学は?

看護師国家試験の合格者数ランキング1位~5位
看護師国家試験の合格者数ランキング1位~5位

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