歌舞伎の劇場「南座」(京都市東山区)で4日、京都に五つある花街(かがい)ごとに芸妓(げいこ)や舞妓(まいこ)が「吉例顔見世(きちれいかおみせ)興行」をそろって観劇する「花街総見(かがいそうけん)」が始まった。舞踊などの勉強を兼ねた恒例行事で、初日は祇園甲部の芸舞妓ら約50人が訪れた。
今年の興行は十三代目市川團十郎の襲名披露で、昼の部は約千席の場内が満席に。華やかな着物姿の舞妓が桟敷席に並んで座り、歌舞伎十八番の「景清」などを鑑賞した。
舞妓は好きな役者の名前を記したかんざしを挿すのが習わしとなっている。團十郎さん(45)と息子の新之助さん(10)にサインしてもらった佳つ秀さん(18)は「新之助さんは初めて書かはったと思うので、記念になりました。文字に顔が描いてあってかわいらしいですね」と話した。吉例顔見世興行は24日まで。(西田健作)