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大相撲尊富士 十両ほぼ確定 家族ら喜び

テレビで尊富士の取組を観戦、十両昇進に期待がかかる5勝目を喜ぶ祖父の工藤弘美さん(右)と祖母の洋子さん=22日、五所川原市金木町の自宅
テレビで尊富士の取組を観戦、十両昇進に期待がかかる5勝目を喜ぶ祖父の工藤弘美さん(右)と祖母の洋子さん=22日、五所川原市金木町の自宅

 五所川原市出身で大相撲西幕下筆頭の尊(たける)富士(24)=伊勢ケ浜部屋、本名石岡弥(み)輝(き)也(や)=が九州場所11日目の22日、5勝目を挙げて十両昇進をほぼ確実とした。母方の祖父である工藤弘美さん(77)と祖母の洋子さん(73)=弘前市出身=は五所川原市金木町の自宅で孫の取組をテレビ観戦。堂々の白星を笑顔で喜んだ。あとは今月末に予定される番付編成会議の結果を待つのみとなり、祖父母は「ここまで来たのだから、もう1勝し、十両昇進の場合は少しでも番付が上になってほしい」と期待を込めた。
 尊富士は金木中1年時の途中で、相撲部がある木造中(つがる市)に転校。併せて小学校時代から、同市のつがる旭富士ジュニアクラブにも所属し、稽古に汗を流してきた。高校はより厳しい環境を求め、鳥取県の名門、鳥取城北高に進学。その後は日大を経て伊勢ケ浜部屋に入門した。けがに泣かされ学生時代にタイトルとは無縁だったこともあり、昨年の秋場所で序ノ口から初土俵を踏んだが、ここまで全ての場所で勝ち越し。序ノ口と序二段では全勝優勝し、わずか1年ほどで十両昇進も望まれるほどの成績を残してきた。
 本県相撲関係者によると、幕下で十両昇進が確実となるのは、東筆頭だと勝ち越しとなる4勝目。西筆頭の場合は5勝以上の白星と、十両からの陥落数次第となる。尊富士は5日目に星を一つ落としたものの、9日目には勝ち越しとなる4勝目を挙げていた。
 工藤さん方ではこの日、弘美さんと洋子さんが尊富士の対戦を固唾をのんで観戦。相手の突っ張りをはね返し、はたき込みを決めると「よかった、よかった」と喜んだ。
 自らも角界を目指すも、身長が要件を満たさず涙をのんだ弘美さん。その夢を男の孫4人に託し、鍛えた中で頭角を現し、角界入りを果たしたのが尊富士だった。孫の活躍ぶりと今場所ここまでの結果に、夫妻は「きょうは勝つと思っていたし、勝ち越しの4勝で安心することなく、気合の入った取組だった。残り一番も頑張ってほしい」と語った。
 母の石岡桃子さん(47)=五所川原市=も「本当に良かった。十両昇進は確定していないけど、もし実現すれば誇らしいこと」と期待を込めた。
 同クラブで小中学生時代の尊富士を指導した越後谷清彦総監督(60)=県相撲連盟副会長、つがる市=は「言われた以上の稽古をやり、一度負けた相手には勝つまでやる選手だった」と振り返り、「昇進は番付次第だが、関取に一歩近づいた。自分の努力で強くなったのだから、これからも自信を持って相撲を取ってほしい」とエールを送った。

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掲載日

2023年11月23日

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