コース: ビジネスセンスの磨き方
成長戦略を考える
あなたの会社は成長のためにどんな手段を 取っていますか。 対象地域の拡大ですか。 新製品の販売ですか。 製品は同じで新しい顧客を開拓しますか。 他の企業を買収して 手を広げているでしょうか。 全体的な成長戦略はなんですか。 この質問に答えられなければなりません。 何が成長をもたらしたかを 考えるのです。 それが組織が今後も継続的に 成長するために役立つ指標となります。 戦略計画やマーケティング計画を見て 将来の成長が見込める分野を 確認しましょう。 ごく一般的な成長戦略はいくつかあり それぞれが独特の経済的効果を もたらします。 その一つは企業買収です。この場合 企業を買収するために 多額の先行投資が必要になります。買収は 市場の多くの部分を得る事を可能にし 統合による相乗効果によって コスト削減も図れます。 他の企業を買収すると人事や マーケティングの部門が2つに増えます。 統合を整理してコストを減らす事が できるでしょう。 これが企業買収の1つ目の 経済的価値です。 2つ目はビジネスの成長です。 新しい市場を獲得し 自社製品を販売できます。買収先の 製品を自社の市場で販売する事もできます。 これにより売り上げを増やせます。また 有機的成長という別の戦略もあります。 販売とマーケティングに多額を投資し 規模を拡大して成長を実現します。 地理的拡張という戦略もあります。 新しい市場に多額の先行投資を行い 販売の拡大につなげてビジネスを 成長させるモデルです。 多額の費用をかけて新市場に サプライチェーンを構築し マーケティングを展開しながら 徐々に顧客にアピールして認知度を高め より多くの製品を販売して 事業の成長を目指します。 そして新商品開発に注力する 戦略もあります。 これには研究開発が必要で 多額のコストがかかることもあります。 新製品をマーケティングし、店舗を通して 販売して流通させます。 新製品を既存の顧客層に販売する場合は すぐに大幅な成長を実現できる可能性が あります。 私の経験では多くの企業が、それぞれ 独自の成長戦略をとっています。 ある大手ヘルスケア企業は 多数の病院を所有していました。 この会社の成長戦略は新たな市場となる 地域で病院を買収することでした。 まず多額の資金を投入して買収を行い 病院を統合して間接費を削減します。 そして新しい病院で 既存のサービスを提供し 既存のマーケティング施策を実施して 対象地域を拡大していました。 またある巨大ソフトウェア企業は 小規模な買収をいくつも行うことで 自社の中核となるプラットフォームに 新しい機能を組み込みました。 それらは新しい機能モジュールとして 既存の顧客に売り込む事ができます。 すでに大規模システムを利用している 顧客には便利な新しい機能モジュールを 買収先のモジュールを 利用していた顧客には より幅広いサポートを得られる大規模 プラットフォームを 販売するチャンスが広がるのです。 私の会社では 有機的成長モデルを採用しています。 中核となるビジネスの 新規顧客の獲得や既存顧客に 別のサービスを提供する事を注力しています。 利用経験がある顧客は別のコースも 受講する可能性があります。 興味のありそうな他のコースを 勧めるのです。 組織の成長戦略を理解すればマーケティングに 投資する理由も理解できるでしょう。 なぜ買収を行い それが将来の会社の成長に どのように関係するのかも理解できます。 過去の成長が どのようにもたらされたのか 将来どのように成長させたいのか 考えることは 今後のチャンスを探る際に とても役立ちます。